ケーススタディ

ポリマー不織繊維メーカーの生産能力を大幅に向上

THE SITUATION

RENYI Industrial Co., Ltd(天津、中国)は、マスク製造に使用されるポリマー不織布繊維を主とする製品を製造しており、ポリプロピレンを使用した高精度マスク製造を行っています。

新型コロナウィルス(COVID-19)による医療品・医療保護具の不足により、同社でも生産量の増幅が必須となりました。金型や紡糸口金、コンベアベルトの洗浄は必要不可欠な工程でしたが、洗浄に時間がかかってしまうため、ファイスマスク用の不織布繊維の生産を増幅するには限界がありました。

THE PROBLEM

ポリマー不織布繊維の製造工程で、金型・紡糸口金をきれいな状態に保つというのは、高品質メッシュのマスクを製造する上で必須条件です。ただし従来の洗浄方法では、時間がかかるだけではなく分解や手作業での工程が多いため、ダウンタイムが長くなってしまいました。洗浄をするのに4~6時間かけて加熱してから冷却し、高圧水洗浄を行った後に、再度同じ工程を繰り返します。その後、手作業により紡糸口金に残っているポリマーを除去し最終洗浄を行います。週に1回はこの作業が必要で、600㎜の金型を洗浄するのに、約20~24時間を要します。

THE SOLUTION

Cold Jet i3 MicroCleanはマイクロ粒子のドライアイスを吐出して装置の洗浄を行います。細かい紡糸口金を通り抜け、熱い金型を傷つけずに洗浄できるMicro Cleanは、洗浄にかかる時間を大幅に削減しました。温度差による衝撃と、運動エネルギーを利用した洗浄方法により、ポリマーを瞬時に金型から除去します。ドライアイス洗浄のメリットは多くあり、非研磨性の洗浄方法のため金型の寿命を延ばし、またマイクロ粒子により細かい穴を洗浄できるため、手作業により洗浄工程が必要なくなります。また、水・超音波洗浄・薬品洗浄のように二次廃棄物を発生させないため、環境や人体にも優しい洗浄方法です。

THE RESULTS

ドライアイス洗浄を導入したことにより、金型・紡糸口金やコンベアベルトの洗浄が劇的に短縮されました。20~24時間かかっていた洗浄工程が12~20分となり、1日分の生産量を増幅することができました。ポリマー不織布繊維メーカーの競争力を高め、世界市場の製品需要を満たす上で、ドライアイス洗浄の導入は必要不可欠となりました。

関係のあるリソース

全てのリソースを見る